【米国増配当株ETF】(VIG)2021年の実績と買い時について[分配金利回り・セクター比率・上位構成銘柄]

米国の増配株ETFであるVIG。2021年12月の分配金が発表されましたね。今年一年の振り返りと買い時について考えてみようと思います。

※本記事は2021年12月28日のデータを元に作成しております。
※投資は自己責任でお願いします。

基本情報

運用会社は大手の「バンガード社」で経費率は「0.06%」と格安ですので、信頼できるETFですね。
ベンチマークは「NASDAQ US Dividend Achievers Select Index」だったのが10月ごろ「S&P US Dividend GrowersIndex」に変わりました。
「10年以上連続増配している米国企業」の中で「配当利回り上位25%の銘柄を除外」した268銘柄に投資を行っています。
組入銘柄への投資割合については、時価総額加重平均で時価総額の大きい企業の割合を高くするようになっているのですが、面白いことに投資割合の上限を4%としていて、一つの企業に偏らないように調整がされています。
分配金利回りが1.55%で株価が$171.39になります。高配当とは言えない分配金利回りになっています。

2021年の実績

【株価】

(引用:Google Finance)
年初来からの株価推移です。青色がVIG、黄色がVOO(S&P500)。
VOOの方が6%ほどVIGをアウトパフォームしています。実はこの一年はVIGよりVYM(高配当株ETF)の方がパフォーマンスが良かったんですよね。
VIGホルダーにしてみたら少しもどかしい一年だったんじゃないかなと思います。
【分配金】
2021年は3,6,9月と前年同期比でそれぞれ増配でした。注目の12月は$0.7725と+16.3%の増配前年比は+15.83%と流石の結果ですね。8年連続増配中で、年平均増配率は+8.6%でした。

セクター比率

比率が高い順に「資本財:20.7%」「一般消費財:16.4%」「金融:15.0%」となっています。上位三セクターだけで、52.1%を占めています。
資本財と一般消費財は好景気に強いセクターで、景気サイクルの中では「好況期」の時に恩恵を受けやすいと言われています。2022年はテーパリングからの利上げが予定されており、「好況期」になる可能性が高く、VIGの今後のパフォーマンスも期待ができそうですね。

上位構成銘柄

米国を代表する有名企業が並んでいますね。
マイクロソフトが意外にも10年以上連続で増配をいています。組入比率が4%を超えているのは2021年4月のリバランスからマイクロソフトの株価が成長したことが原因だと思います。2022年のリバランスでまた4%に戻ると思います。
上位10銘柄への投資比率は30.5%で現在の構成銘柄数は268銘柄なので分散がかなり効いていて素晴らしいETFだと思います。

買い時について

VIGの買うタイミングについては色々あるので、私がよくやる「ドルコスト平均法」「分配金利回り」「テクニカル」の三つについて紹介したいと思います。

・ドルコスト平均法

VIGについては以下のように綺麗な右肩上がりのチャートをしており、ドルコスト平均法で毎月定額でコツコツ購入するのもいいと思います。チャートを気にせずノンストレスで購入することができるので初心者向きの買い方ですね!
(引用:Google Finance)

・分配金利回り

自分が欲しいと思った分配金利回りの株価になった時に購入する方法です。
買いを入れる分配金利回りの「基準」を作る必要があるのでまずは以下のグラフをご覧ください。
VIGの年末株価と分配金利回りをまとめたグラフになるのですが、分配金利回りが約1.55%〜2.56%の範囲内であることが分かります。平均を取っても1.99%になるので、現在の1.55%は分配金利回りだけで見ると少し割高だと思います。私的には1.8%〜2.0%で買いたいですね。分配金利回り1.8%で購入するためには株価はいくらであればいいのかを次に確認します。
以下グラフは2021年の分配金で計算した、株価と分配金利回りのグラフになります。
1.8%だと「$147.8」で買う必要があります。現在の株価が「$171」付近ですのでこの条件だと厳しいですね。
このような場合は、将来の分配金を予想して計算するのも一つの手だと思います。
以下は2022年の分配金を予想して計算した、株価と分配金利回りのグラフになります。増配率については、過去5年間の年平均増配率「+7.89%」を用いています。
1.8%だと「$159.4」、2.0%だと「$143.5」で買う必要があります。こちらの条件でもかなり厳しいですね。

・テクニカル

チャートを見てテクニカル的に買う方法になります。
VYMの記事で紹介したやり方と、全く同じになりますので以下を参考にしてください。

直近のチャート

綺麗な右肩上がりですね。
暴落を待つよりはコツコツ買い増していった方が良さそうなチャートをしています。
直近だと$167.5付近で50日移動平均線にタッチしそうなので、そこが最初の買い場になるかなと思います。50日移動平均線を下回ってしまった場合でも、ここ数ヶ月は200日移動平均線にタッチするタイミングはなかったので、50〜200日移動平均線の間にいる時に数日に分けて買い増しを行うのもありかなと思います。

まとめ

VIGの2021年の分配金が決定したので記事にしてみました。
VIGは私が最も好きなETFなので、特にタイミングは気にせず買っていこうと思っています。
構成銘柄数、セクター比率、増配率、どれを取っても素晴らしく、アップルやマスターカードもVIGに今後組み入れられる可能性があるので、S&P500を超える成績を出せるようなETFになってもらえることを期待したいですね。
以下関連記事になりますので、こちらも読んでもらえると嬉しいです。
最後まで読んでいただきありがとうございました。